【マイジャーニー】初めて「感情」を体験した日

それは、それは、、、とても微細で、とても静かな瞬間。

なぜか分からないけど、ただ温かな涙がとめどなく流れてきて・・・
「にんげんっていいなあ」 そう感じた瞬間。

 

これは私が「ジャーニー」ワークを学ぶ、ずっと以前の話。

まだお芝居をガンガンやっていたころ。

 

上京して初めて立った舞台で、「感情を感じられない自分」をイヤと言うほど経験し
「感情」について学びたいと、様々なワークショップに参加するも、改善されず。

 

「感情」って、何なのか? 
私だって怒ったり、泣いたり、普段してる。
なのに、役を演じようとすると、とたんそれが難しくなる。

 

映画や舞台を観ているとき、不思議と泣けてきたり、
腹が立ったり、嬉しくなったり。

感情移入してしまうのは、きっと演じている俳優さんが
その役を生きている=真に感情を感じているから

 

私もそうありたいと願った。

そして、ある俳優(Sさん)と出会うことになる。

 

Sさんは演技技術に加え、
心理学を取り入れたワークショップを開こうとしていた。

 

というもの、Sさん自身テレビ画面に映った自分の姿(某ドラマ)を見て、
心が「ダメだ!」と感じ、自分と向き合うという経験をしていたから。

心理学を学ぶことで、自分の感情や感覚を使ってリアルに演じることが出来るようになり、
結果、演じる役に深みが出る。

そう感じたSさんは海外へ「心」を学びに向かった。

 

日本に帰国後、しばらくしてから彼は自分の学んだことを演技レッスンに取り入れようと
ワークショップを開くことに決めた。

その開講案内を、普段は買うことのない雑誌を買い、たまたま見つけた私。

 

小さな、小さな記事だった。
それでも何かが私の心をつかんだのかも。

私は彼のワークショップに見学に行くことになった。
でも正直、不安でいっぱい

というのも、当時自己啓発系のセミナーが盛況で、何度か誘われたこともあり
見学に行ってみたものの、なんとなく雰囲気になじめなかったから。

 

考えあぐね、(そうだ!友達誘って、終わりごろの時間に観に行こう!)

この結論に達した。

今、考えると”終わりごろ”って、参加の方には迷惑な話。

 
 

会場についてドアを開けると、3人の参加者が・・・

うん? 服にシールが張ってある?? 何だ?あれは・・・

講師のSさんの話も、よく分からないことばかり。(まあ、終わりごろだからね)

 

突然Sさん、3人の参加者にこんなことを言い出した。

 

この中で、自分の父親、母親の雰囲気に似ている人を探してください。
ワークをします。

 

なぜか、私、当てられた、母親に雰囲気が似てるということで。

(でもね、わたしを当てた相手の男性は35歳くらい。わたしまだ、28歳・・・)

 

Sさん:「そこに立って、彼の目を見つけるだけでいいよ。」

わたし:はい(???)

 

それは“歩みよりのワーク”
お互い距離を取って、向い合わせに立つ。そしてお互いの目を見る。
そして、片方が近づいていく。 そんなワーク。

 

聞いたことのある洋楽の歌が流れ、
私を当てた男性が一歩一歩近づいてくる。

私はその場にいて、ただ彼の目を見つめていた。

 

何だろう??この不思議な感覚は。
のあたりがざわざわしてる。

 

彼がだんだんと近づいてくるにつれ、
目の前にいる彼が私にとって30代半ばの男性ではなく
小さな男の子のように感じられてきた。

 

えっ? 何?これ・・・その目は
私の心を探るような、おびえているような

そんなまなざしだった。

突然、私の中にこんな言葉が湧いてきた。

「ああ、、、抱きしめてあげたい!怖がらないで!」 

いつの間にか、私は彼の一歩一歩を心から応援していた。

 

そして、彼がすぐ目の前に来た瞬間、
同時に私たちはお互いを抱きしめあったのでした。

 

静かにほほをつたう涙。安堵のような。優しい感覚。

その瞬間、こう思った。

 

「私がやりたい演技はこれなんだ!!」

 

セリフのやり取りではなく、
相手との心の交流と通して生まれる自然な感情。

そこに言葉はいらない。ただ、相手を感じるだけ。

一つだけではなく、さまざまなな色合いを持つ感情
そこには存在していた。

 

私は決して、「感情がない」のではなく、

それを感じることを止めてしまう“何か”があるだけ。

 

これを知った瞬間だった。

 

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